方言「そげん」の意味と使われる地域
「そげん」は、鹿児島県や熊本県、福岡県など九州で使われている方言です。鹿児島弁や、博多弁と言われる方言ですね。方言の意味は「そんなに、そのように、そう、そういう」になります。
「そげん」を標準語に言い換える
「そげん」を標準語に言い換えると、「そんなこと」となります。例えば、「そげんことなか!」は、標準語では「そんなことない!」になります。標準語よりも、切実さ、必死さが感じられ、可愛らしい感じがしますね。
「そげん」の発祥、由来
「そげん」は、鳥取弁の「そげに」が転訛して生まれた語だと言われています。鳥取弁では、「そげに」の類義語として「そがに」「そがいに」という語も存在しています。また、「そげん」と「そげに」は、どちらもほとんど同じ意味となっています。
「そげに」があるなら「こげに」もあるの?
実は、「そげに」にはたくさんの類義語が存在します。それぞれ、なんとなく意味を予想してみてください。
「こげん」
「あげん」
「どげん」
予想できましたか?それでは、正解です。
「こげん」 意味:こういう
「あげん」 意味:ああいう
「どげん」 意味:どういう
でした。「どげん」は、「どげん人なの?」(どういう人なの?)のように、疑問文で用いられることが多いです。
また、「そげん」や「あげん」の「ん」を活用した、
「そげな」 意味:そんな
「こげな」 意味:こんな
「あげな」 意味:あんな
「どげな」 意味:どんな
といった語もあります。方言は本当に多種多様ですね!
本格麦焼酎「そげん」「こげん」
福岡県の名産品、特産品といえば、明太子や博多・福岡ラーメン、博多もつ鍋などが有名ですが、焼酎にも不動の人気があります。
『そげんグイグイ飲んで大丈夫?』『焼酎とは思えないような、こげんよか香り』
引用:鷹正宗株式会社ホームページ
福岡県久留米市にある、鷹正宗の本格麦焼酎「そげん」「こげん」は、焼酎初心者にも飲みやすく、香りの良い焼酎です。焼酎の名前にもなっているぐらい「そげん」という方言が広く使われているということが分かりますね。
「そげん」の例文
続いて、「そげん」とその類義語を使った例文を紹介します。
「そげん」の例文①
お母さん
(あんなことしたらだめでしょ!)
小学生
(そんなこと言っても・・・)
お母さん
(どんな事情があっても盗みはだめです!
このように、「そげん」やその類義語はよく会話の中で用いられます。「そげん」と「そげな」の使い分けなどは標準語と変わりないですね。
「そげん」の例文②
高校生
(この問題、難しいなぁ〜)
高校生
(どんな問題なの?)
高校生
(この問題だよ)
高校生
(・・・そんなに難しいのは分からないな)
「そげん」や「そげな」とは言っても、「そげ」という言葉は使いませんので注意しましょう。関西弁で「そげ」という方言はありますが、意味は「刺」のことなので全く関係ありません。
「そげん」の例文③
奥さん
(言い訳は無駄だよ!どうこう言ってないで謝りなさい!)
夫
奥さん
(・・・そんなにすぐに謝らないで!反省してるの!?)
「どげんこげん」とは、「どうこう」という意味ですが、「あれこれ」の場合も、「あげんこげん」といいます。
まとめ:日常会話で多く使われる「そげん」
ここまで「そげん」とその類義語について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。鳥取県の方言が九州地方の方言に変化するなんて不思議ですね。日本人は比較的触れたことのない方言に対する抵抗意識が低いと言われているので、方言が全国各地に転訛するのでしょうか。「そげん」もいつか日本全国で標準語となり、当たり前のように使用される日が来るのかもしれませんね。
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